屋上の展望デッキに上がると、まず目に飛び込んでくるのは遮るもののない広大な滑走路だ。フェンスの向こう側は、アメリカ合衆国。日本の法律が及ばない異国が、道路を一本挟んだ向こう側に広がっている。
2026年現在、嘉手納基地の配備機種は急速に世代交代が進んでいる。かつて主力を誇ったF-15戦闘機の退役が進み、最新鋭のステルス戦闘機F-35AやF-22が一時的に展開するなど、滑走路の緊張感はかつてないレベルに達している。耳をつんざくようなアフターバーナーの轟音が響くたび、デッキに並んだ巨大な望遠レンズが一斉に空を追う。この光景は、ここだけでしか見られない日常であり、非日常だ。