徳田新之助の二重生活が長年にわたり破綻しなかった背景には、南町奉行・大岡忠相と御側御用取次・加納五郎左衛門(爺)による鉄壁のサポートがありました。
横内正や田村亮が演じた大岡忠相は、町奉行として吉宗の潜入捜査を司法の立場からバックアップし、新さんが町で事件を嗅ぎつけると即座に連携して証拠を固める名参謀役を務めました。一方、有島一郎や名古屋章が演じた加納五郎左衛門は、「上様、城を抜け出して町へ出るなど滅相もございません!」と涙ながらに諫言しつつも、最後には吉宗の安全を案じて送り出す、温かい疑似親子のような絆を見せていました。
吉宗が町で暴れるたびに、加納じいが胃を痛めながら言い訳を考え、忠相が現場で「町奉行所もお供いたします」と悪党を包囲する――この絶妙なトライアングルがあったからこそ、新さんは身分を隠しながら江戸の治安を守り抜くことができたのです。