松竹の女優としてキャリアをスタートさせた彼女が、角界の名門に嫁いだのは昭和45年のこと。二子山部屋の女将として数十人の弟子たちの生活を支え、二人の息子を横綱へと育て上げた功績は大相撲の歴史においても特筆に値する。しかし、その栄光の裏には、伝統と格式に縛られた過酷な重圧が存在していた。
離婚を経て芸能界に復帰した後は、『徹子の部屋』などのトーク番組や情報番組で赤裸々に過去を語り、強い自立心を持つ女性の象徴として再評価された。相撲界という閉鎖的な世界を飛び出し、タレントとして自活の道を切り拓いたバイタリティは、現在の落ち着いた生活基盤の礎となっている。