1970年代から80年代にかけ、彼女は表現の可能性を劇的に押し広げた。その代表格が、ドロドロとした情念と運命の悪戯を描ききった『砂の城』だ。愛と憎しみが錯綜するドラマチックな展開は、当時の若い読者層に強烈な衝撃を与え、大人の鑑賞に堪えうるストーリー漫画の基盤を築いた。
さらに、ファッション業界の華やかさと欲望の裏側をリアルに切り取った『デザイナー』では、野心溢れる主人公の生き様を力強く描き出した。自立した女性の美しさと厳しさを容赦なく表現するスタイルは、少女漫画の世界に新たな風を吹き込み、多くのファンを虜にしたのである。