結論から言おう。裏切り者のユダは、画面中央のイエスの向かって左隣、ペテロとヨハネと同じ3人一組のグループの中にいる。顔をやや背け、暗がりの中に身を沈めている人物だ。
見分けるための決定打は4つ存在する。
第一の手がかりは、右手に固く握りしめられた「革袋」だ。この中には、師を売った報酬である銀貨30枚が入っている。他の使徒たちが両手を天に広げたり胸に当てて無実を訴えたりする中、彼だけが金袋を死守するように抱え込んでいる。
第二に、顔に落ちる不気味な「影」である。レオナルド・ダ・ヴィンチは左上の窓から差し込む光の計算を徹底したが、ユダの顔だけは意図的に暗いトーンで沈ませ、内面の邪悪さと孤立を際立たせた。
第三のサインは、テーブル上の「倒れた塩壺」だ。ユダの右肘付近を見ると、塩壺が倒れて白い粒がこぼれ落ちている。中世から近世の西洋において、塩をこぼす行為は不吉の前兆であり、神との契約破棄を象徴する決定的なメタファーだった。
そして第四に、左手の動きだ。イエスと同じ皿に向かって伸びるユダの左手。これは福音書に記された「わたしと一緒に手で鉢にパンを浸した者が、わたしを裏切る」という予言を寸分違わず描写している。