二人の出会いは1960年代、日本映画が黄金期を誇っていた東宝の撮影所にまで遡る。当時、若手女優として頭角を現していた松本めぐみは、可憐な容姿と芯の強さで注目を集めていた。一方の加山雄三は、名優・上原謙の長男というサラブレッドでありながら、看板映画となった若大将シリーズで爆発的な人気を博し、国民的スターの座へと駆け上がっていた。
多忙を極める撮影現場の合間に交わされた会話。育まれた純粋な想いは、やがて本物の愛へと結実していく。しかし、トップアイドルと新進女優の交際は厳戒態勢を強いられた。1970年、二人は世間の喧騒を逃れるようにアメリカ・ロサンゼルスで極秘挙式を敢行。帰国後に開かれた会見で見せた松本めぐみの凛とした笑顔は、多くのファンの胸に深く刻まれた。彼女はこの結婚を機にきっぱりと芸能界を退き、家庭を守る専業主婦としての道を歩み始める。