競馬ファンだけでなく日本国民全体を巻き込んだ最大のムーヴメントといえば、昭和末期から平成初期に吹き荒れた「オグリキャップ旋風」です。単なるスポーツの枠を超え、ぬいぐるみなどのキャラクターグッズが一般家庭にまで普及したオグリキャップブームの真相には、当時の時代背景が色濃く影響しています。
岐阜県の地方競馬・笠松競馬場から中央競馬へ移籍し、エリート血統の良血馬たちを次々と薙ぎ倒していったオグリキャップの姿は、バブル景気の中で懸命に働くサラリーマン層の「雑草魂」と見事に共鳴しました。
連闘に次ぐ連闘、過酷なローテーションを走り抜くタフネスさ、そして幾度もの敗北から蘇るドラマ性。1990年の有終の美を飾った有馬記念では、限界説が囁かれ単勝4番人気に落ちていたオグリキャップが奇跡のラストラン勝利を収め、中山競馬場に集まった17万人の大観衆から「オグリコール」が巻き起こりました。この有名な名馬感動エピソードは、日本のスポーツ史に残る最高のハイライトとして今も語り草です。