情報過多と電磁波に囲まれた都市生活。スマートフォンの画面を追う毎日に疲弊した人々が、いまこぞって「磁気の静寂」を求めて長野県伊那市などのゼロ磁場スポットへと向かっている。
訪問者の多くが口にするのは、足を踏み入れた瞬間に感じる独特の浮遊感や、頭の奥がすっきりと冴え渡る感覚だ。脳波測定実験によると、ゼロ磁場環境下においてはアルファ波の増大や自律神経の安定が観察されるケースが多いという。地磁気のノイズから解放されることで、人間の生体リズムが本来持っていた野生を取り戻すのではないか——そんな仮説がウェルネス研究者の間で真剣に議論されている。