人口縮小の波は日本国にとどまらない。経済協力開発機構(OECD)に加盟する先進諸国の多くが、歴史的な出生率の低迷に見舞われている。欧州諸国や東アジアの先進国では、手厚い子育て支援策を講じているにもかかわらず、若年層の経済的不安や価値観の多様化により出生数の回復が見られない。
経済協力開発機構の加盟国全体で社会保障費が膨張し、財政の圧迫が自国経済の成長を阻害する負のループが形成されつつある。かつて世界経済を牽引した高所得国群が、揃って「人口縮小スパイラル」に足をとられている現状は、世界的な資金フローや国際貿易のバランスを根本から変えようとしている。