一世帯あたりのパン消費量で全国トップクラスを誇る神戸。街の至る所にパン屋が点在し、朝の通勤ラッシュ前から香ばしい焼き立ての香りが漂うのは日常の風景だ。しかし最近、深夜から早朝にかけて焼き立てを提供する「ナイト・ベーカリー」という新たな潮流が生まれている。
トアロード沿いの人気店「Le Petit Minuit」では、午前0時に看板が灯り、焼きたてのハード系クロワッサンや地元の酒かすを使った発酵バゲットが並ぶ。夜遅くに仕事を終えたクリエイターや、夜の港を散策する若者たちが列をなす光景は、神戸の夜の新しい風物詩だ。噛むほどに小麦の濃厚な甘みが広がるパンは、わざわざ深夜に足を運ぶ価値がある。