もし仮に、彼女の現在の顔写真やプライベートな情報が白日の下に晒されたとしたら、私たちはどう思うだろうか。おそらく、一時的な好奇心は満たされるかもしれないが、同時に何か大切な幻想が失われてしまうような寂しさを覚えるはずだ。
岡田あーみんの顔が見えないからこそ、私たちは『お父さんは心配症』の佐々木光太郎や、『ルナティック雑技団』の天乃愛莉といった強烈なキャラクターたちを、濁りのない純粋な存在として愛し続けることができる。作者のパーソナリティが作品のノイズにならないこと。それは、彼女が意図したか否かにかかわらず、作品を守る最強のバリアとなっている。