タイムラインの手を止めさせる魅力的な作品には、例外なく計算し尽くされた構図が存在する。SNSで劇的なインプレッションを獲得するための裏技は、広角レンズ風のアオリ構図と、空間を舞う「躍動するインクの演出」だ。
キャンバス中央から手前に向かってブキや手足を大きく飛び出させるパース(遠近法)を効かせることで、画面全体に強烈な奥行きが生まれる。そこにインクの飛沫(スプラッシュ)を散りばめるのがプロの鉄則だ。
インクを描く際は、大小さまざまな水滴を球体として意識し、光の反射と影(ドロップシドウ)を添える。飛沫が画面の手前や奥へと飛び散る様子を描くことで、一枚の絵の中に「音」と「動き」が完璧に立ち現れる。