久保田利伸が1986年9月10日に世に送り出した1stアルバム『SHAKE IT PARADISE』は、当時の日本の歌謡界・J-POPシーンに計り知れない衝撃を与えました。打ち込みのリズムと生楽器が融合したファンキーなグルーヴ、日本人の骨格からは出せないとされていた圧倒的なソウルボーカルは、音楽関係者の度肝を抜く完成度を誇っていました。
アルバムの6曲目にひっそりと配置されたのが『Missing』でした。アップテンポでファンキーな楽曲が並ぶアルバムの中で、本作はスローテンポかつアコースティックな温もりと都会的な哀愁をたたえた異色の存在感を放っていました。当時、久保田利伸自身もソングライターとして楽曲提供を精力的に行っていた時期であり、あふれ出るメロディセンスの頂点がこの1曲に凝縮されていたのです。