大川荘のエントランスを抜け、一歩ロビーに足を踏み入れた瞬間に広がるのは、地下へと続くダイナミックな吹き抜け構造と、幾重にも重なる木製階段の立体的なパノラマです。その中央、空中に浮き出たかのように佇む朱塗りの正方形ステージこそが、名物の「浮舞台」です。
この光景が『鬼滅の刃』において鬼舞辻無惨の本拠地として描かれた「無限城」や、琵琶を鳴らして空間を操る鬼「鳴女(なきめ)」の描写に極めて酷似していることから、アニメ放映を機に国内外のファンやメディアの間で瞬く間に注目の的となりました。会津若松市観光公社や地元宿泊産業の関係者によると、「作品の公式モデルとして公表されたわけではないものの、伝統美が生み出した奇跡的な類似性が世界中のファンの琴線に触れた」と分析されています。
現在でもチェックインが集中する16:00から18:00にかけて、浮舞台では着物姿の演奏者による三味線の生演奏が披露されます。渓谷に響き渡る心地よい弦の音色と、階段状に組まれた木造建築の重厚感が相まって、足を踏み入れた瞬間に日常から切り離されるような圧倒的な没入感を生み出しています。