侍ジャパン大学代表のメンバー入りを争う「選考合宿(強化合宿)」は、毎年過酷を極める。全国26連盟から推薦された40〜50名の精鋭が集合し、実戦形式のシート打撃や紅白戦を通じて首脳陣の厳しいチェックを受ける。大学野球日本代表の監督が最も重視するのは、所属リーグでの通算成績ではなく、「初対面のハイレベルな投手を即座に攻略できる適応力」と「国際球(WBSC公認球)へのアジャスト力」である。
NPB公式球に比べて滑りやすく、縫い目の高い国際球に対して、投手陣がどれだけ制球を乱さず指にかけることができるか。また野手陣においては、金属バットから木製バットへの移行期において、詰まりながらも外野の頭を越すスイングスピードと体幹の強さを持っているかが選別ラインとなる。
関係者の証言によると、監督は首脳陣ミーティングにおいて「ベンチワークへの献身性と、1点を争う場面でのバント・進塁打の遂行率」を執拗に求めたという。スター選手が一堂に会する代表チームだからこそ、個人のプライドを捨ててチームバッティングに徹することができるメンタリティが、合否を分ける決定打となっている。