ジュクジュクに柔らかくなった熟し柿は、包丁で刻む手間すら不要で、スプーンで果肉をすくい取るだけで下ごしらえが完了します。用途や好みの仕上がりに応じて選べる2つの調理法を紹介します。
1. 王道の鍋煮込みレシピ(しっかり煮詰めて濃厚に仕上げる)
果肉の食感を残しつつ、ツヤのある濃厚なジャムに仕上げる基本の手順です。
- 材料:熟した柿の果肉 400g、砂糖 120g〜140g(果肉の30〜35%)、レモン汁 大さじ1.5〜2(約25ml)
- 手順:
- 鍋(酸に強いホウロウやステンレス製が最適)に柿の果肉を入れ、フォークやマッシャーで好みの粗さに潰す。
- 砂糖とレモン汁を加え、全体をよく混ぜ合わせてから中火にかける。
- 木べらで焦げ付かないよう底から絶えず混ぜ、沸騰したら弱火〜中弱火に落として15分〜20分アクを取りながら煮詰める。
- ヘラですくい落としたときに、ゆっくりと塊状に落ちる程度の粘度になったら火を止める(冷めると一段階固くなります)。
2. 電子レンジで作る簡単時短レシピ(1個〜少量消費向け)
柿1個(可食部約150g〜200g)だけが余っている場合、耐熱ボウルと電子レンジを使えば、鍋を汚さず加熱時間10分以内で完成します。
- 手順:深めの耐熱ガラスボウルに潰した柿果肉150g、砂糖45g、レモン汁小さじ1.5を投入。吹きこぼれを防ぐためラップはかけずに電子レンジ(600W)で約4分加熱します。一度取り出して全体をムラなく混ぜ、再びレンジ(600W)で3〜4分再加熱して水分を飛ばせば仕上がります。
渋柿を使用する場合の重要な注意点
渋柿(蜂屋柿やりんご柿など)をジャムにする場合、渋味成分である可溶性タンニンを加熱によって不溶化させる必要があります。皮を剥いて細かく刻んだ渋柿を一度たっぷりの熱湯で3分ほど下茹でして湯切りし、その後で砂糖とたっぷりのレモン汁を加えてじっくり煮込むことで渋みが抜けます。ただし、加熱が不十分だったり酸の添加タイミングを誤ると、冷めた後に渋戻り(再び渋みを感じる現象)が起きる場合があるため、しっかり中心まで火を通すことが重要です。