「切って混ぜるだけ」の手軽さゆえに、多くの人が陥りがちな調理の盲点が存在します。ネット上のレシピの中には「きゅうりとトマトを切ってすぐに調味料とツナを混ぜる」とだけ書かれているものも多いですが、この手順には2つの大きな落とし穴があります。
第一の誤解は、「ツナ缶のオイルを全て捨てるべき」という思い込みです。確かにカロリーカットを目的とする場合は油切りが推奨されますが、ツナの油には魚由来のDHA・EPAや旨味エキスが溶け出しています。オイルを過剰に切るとパサつきの原因になり、調味料の絡みも悪化します。オイル漬け缶を使う場合は「軽く切る程度」にとどめ、その油分をドレッシングの一部として計算するのがプロのセオリーです。
第二の盲点は、水分のコントロールです。きゅうりもトマトも水分含有量が90%以上に達する野菜です。食べる直前に和える場合は問題ありませんが、作り置きにする場合は、きゅうりを塩もみして5分置き、しっかりと絞ってから和える工程を省いてはいけません。トマトもゼリー状の種周辺から水分が出やすいため、角切りにした後にキッチンペーパーで軽く表面を押さえるだけで、翌日になっても水っぽくならず、濃厚な味をキープできます。