木嶋佳苗が他の重大犯罪者と一線を画すのは、収監中も自らの言葉をメディアを通じて社会へ発信し続けている点です。彼女は支援者を通じて開設した公式ブログ「木嶋佳苗の拘置所日記」や、出版された複数の手記(『礼賛』など)を通じて、自らの性愛観、拘置所での食事、そして世間に対する冷ややかな視線を赤裸々に綴ってきました。
手記の中で彼女は、被害者男性たちへの真摯な謝罪を述べるどころか、「彼らには男としての魅力が足りなかった」「私は彼らに夢を見せてあげた」といった独自の価値観を展開し、世論を逆撫でし続けました。文筆家としての文章力は高く評価される一方、その冷徹な自己愛と他者への共感の欠如が、改めて浮き彫りとなっています。
彼女にとって外部への発信は、壁に囲まれた拘置所の中から世間を操り、自らの存在感を誇示するための手段に他なりません。どれほど隔離されようとも、自らの言葉で世間を揺さぶり続けたいという執念が、彼女の精力的な執筆活動の原動力となっています。