日本全国で深刻化していた手入れ不足の人工林。この負の遺産を「価値を生む資産」へと転換した点こそ、このプロジェクトが従来の環境活動と一線を画す理由だ。
間伐材は捨てられることなく、高強度の次世代木質構造用部材(CLT)や高品質なバイオマス燃料として敷地内で加工される。建築資材として搬出された木材の追跡情報は、すべてブロックチェーン上で管理され、購入企業には透明性の高い「J-クレジット」や炭素クレジットが付与される仕組みだ。
地元自治体の担当者は興奮を隠さない。「以前は伐採コストすら回収できず、山が荒れる一方でした。しかし今や、木を適切に間伐し、管理すること自体が強固なビジネスモデルになっています。地元若年層の新規雇用も前年比で40%増加しました。環境保護が地域のボランティアではなく、最大のアクティブ産業になったのです」。