彼女の魅力の根底にあるのは、その生い立ちの過酷さと、それを微塵も感じさせない天真爛漫なキャラクター性のギャップだ。小学生の時に交通事故で命を落とし、母親に会えないまま地縛霊となったという設定は、本来であれば極めて重く、悲劇的なものである。
しかし、彼女は自らの境遇を嘆くことなく、常に前を向いて生き(あるいは存在し)続けている。この強さと明るさが、多くの視聴者に勇気を与えてきた。悲劇をエンターテインメントとして消費するのではなく、キャラクターの「生」の肯定として描き切った西尾維新の手腕と、それを完璧に表現した声優・加藤英美里の演技力は、放送から年月が経った今でも色褪せることがない。