1970年メキシコ大会で登場した「テルスター」は、世界中のサッカーファンにとっての白黒ボールの原点だ。テレビの白黒放送でボールの動きが見やすいよう設計された32枚の白黒パネル構造は、世界標準のデザインとして一気に定着した。白黒のコントラストが、ピッチを躍動する選手の足元を視覚的に強調したのだった。
続いて登場した「タンゴ」は、三角形の模様が幾何学模様を描き、美しい視覚効果を生み出した。1978年から数大会にわたり基本デザインとして採用され、ボールの美しい回転はスタジアムを沸かせた。ピッチに刻まれた伝統的な美学は、いまなおサッカーカルチャーの象徴として語り継がれている。