決して順風満帆なエリートコースだけを歩んできたわけではない。デビュー当時は脚光を浴びる機会が少なく、泥臭い役柄や端役を泥まみれになりながら演じ切る日々が続いた。転機となったのは、インディーズ映画での鬼気迫る演技だった。セリフを極限まで削ぎ落とし、目線とわずかな呼吸の違いだけで感情の揺れを表現したパフォーマンスが、口コミで瞬く間に評判を呼んだのだ。
その後、数々の映画賞を総なめにし、演技派としての評価を確実なものとした。現場での徹底した役作りは有名で、役に成り切るために撮影数ヶ月前から役柄と同じ生活環境に身を置くこともあるという。ストイックすぎるその姿勢は、周囲のスタッフや共演者からも絶大な信頼を獲得している。