もう一つの決定的な要因は、肉体的な限界だ。1963年生まれの松重は、2026年現在で63歳を迎えている。画面上では美味そうに平らげている大盛りご飯や数々のおかずだが、撮影現場は過酷そのものだ。
前日から食事制限を行い、ほぼ空腹の状態で撮影に挑むスタイルは有名だが、年齢を重ねるごとに消化器官への負担は増すばかり。一度の撮影で何件分もの量を胃袋に流し込む作業は、もはやアスリートの領域に近い。若かりし頃とは違う胃腸の衰えを自覚する中で、これ以上クオリティを維持したまま食べ続けることへの限界を、彼自身が誰よりも強く感じているのだ。