旭川トーヨーホテルが多くのファンに惜しまれた背景には、単なる宿泊施設にとどまらない「食のクオリティ」の高さがありました。大手宿泊予約サイトの口コミ評判でも、料理と接客に関する評価は常に4点台半ば(5点満点)を維持していました。
象徴的だったのが、館内の中核を担っていた日本料理 八島(やしま)です。地元旭川の近郊で採れた旬の野菜や北海道近海の新鮮な魚介を職人の手仕事で提供し、市民の結納や法要、ビジネス会食の定番として重宝されました。ホテル営業終了に伴い同店も幕を閉じた際には、多くの常連客から惜別の声が寄せられました。
また、道産米の炊きたてご飯にいくらやジンギスカン、旬の味覚を並べた朝食バイキングは、ビジネス客や観光客の間で「旭川屈指の朝ごはん」として語り草になっていました。夏場には屋上スペースで開放的なビアガーデンが開催され、市民の夏の風物詩として長く記憶に刻まれています。敷地内に平置きを中心とした使い勝手の良い駐車場を完備していた点も、車社会である道内利用者から高く支持された理由でした。