劇場版の中盤、多くのファンを騒然とさせたのがラクス オルフェ 関係における緊迫した場面の数々です。アコードとしての能力を全開にしたオルフェは、ラクスの精神にダイレクトにアクセスし、彼女が心の底に抱えていた「キラに必要とされていないのではないか」という孤独感を揺さぶりました。
激務の中で心を閉ざし、一人で苦痛を抱え込むキラと、自分を「完璧な理解者」として求め遺伝子のレベルで肯定してくるオルフェ。精神的共鳴の波に飲み込まれ、一時は自制を失いかけたラクスの姿は、これまでの彼女のイメージを根底から覆すものでした。
しかし、彼女が下した決断は明確でした。オルフェの「なぜ抗う? 私たちはそう創られた」という問いに対し、ラクスは言い放ちます。
「必要だから愛するのではありません。愛しているから、必要なのです!」
この啖呵こそが、本作の思想的到達点でした。運命論や能力の優劣によって定められた関係性を真っ向から否定し、不器用で傷つけ合ってばかりのキラを、自らの意志で選び取る。そして物語は、キラと共にマイティーストライクフリーダムを駆り、圧倒的な力をもってオルフェたちの野望を打ち砕くラクス キラ 結末へと至ります。戦いを終えた二人が、防護服を脱ぎ捨てて砂浜で寄り添い合うラストシーンは、政治的指導者と英雄という仮面を脱ぎ捨て、一組の対等な男女に戻った瞬間を象徴していました。