小嶋屋総本店の真実|3大系統の違いとへぎそば元祖の魅力を徹底解剖

小嶋屋総本店の真実|3大系統の違いとへぎそば元祖の魅力を徹底解剖

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新潟名物へぎそばの歴史を語るうえで、織物の街・十日町の風土を切り離すことはできません。かつて十日町では高級絹織物「越後縮」や「十日町絣」の生産が盛んであり、その織糸に張りを持たせる糊液として、海藻の「布海苔(フノリ)」が欠かせない副原料でした。

当時、盆地特有の厳しい気候にあったこの地では小麦の栽培が難しく、一般的な蕎麦のつなぎである小麦粉の確保は容易ではありませんでした。そこで大正11年、小嶋屋の初代店主・小林重太郎氏は「織物の糊付けに使う布海苔を蕎麦のつなぎに使えないか」という着想を得ます。何度も試作を重ねた末、極上の弾力と翡翠のような艶を持つ布海苔そばが誕生しました。

「へぎ」とは、杉や檜を薄く剥いだ板で作られた四角い器「剥板(へぎ)」に由来します。この器の上に、織物の糸を束ねる手つきを模した一口大の蕎麦を美しく並べる「手振り」と呼ばれる盛り付け技法が定着しました。織物産業の技術と風土が融合して生まれたこの一皿は、単なる郷土食にとどまらず、現在までに通算5回の皇室献上の栄誉を賜る至高の逸品へと昇華していきました。

小林 直樹
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小林 直樹

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