冷却機能が破綻し、エンジンが許容限界温度を超えて過熱する状態をオーバーヒートと呼びます。走行中に水温計が「H」マークに張り付いたり、赤色の警告灯が点灯したりした際、車内では以下のような深刻な異変が発生します。
【典型的なオーバーヒートの進行症状】
・アクセルを踏んでもスピードが出ず、加速が鈍くなる(ノッキング音の発生)
・アイドリングが不安定になり、ブルブルと激しく振動する
・エアコンから冷風が出なくなり、生温い風に変わる
・ボンネットの隙間から白い煙(水蒸気)が立ち上る
こうしたオーバーヒート 症状と対処法として、絶対にしてはならない致命的な誤りが「熱くなったラジエーターキャップをすぐに外すこと」です。作動中の冷却系統内部は1気圧以上の高圧状態にあり、沸点が100℃以上に引き上げられています。この状態でキャップを開けると、100℃を超える沸騰した冷却水と高圧スチームが一気に噴き出し、顔や手に重度の熱傷を負う重大事故に直結します。
現場でドライバーが取るべき正しいラジエーター水漏れ 応急処置の手順は極めてシンプルです。
1. ハザードランプを点灯させ、安全な路肩や駐車場に速やかに車を寄せる。
2. エンジンを直ちに停止させる(※冷却水が完全に空で湯気が出ている場合は即停止。軽度の水温上昇でファンが回っている場合はアイドリングで少し冷ましてから切る判断もあるが、安全策としては速やかな停止が推奨される)。
3. ボンネットを開けずに放置し、最低でも30分〜1時間以上自然冷却を待つ。
4. ロードサービス(JAFや任意保険付帯サービス)へ連絡し、自走を諦めて積載車によるレッカー移動を手配する。
ペットボトルの水を足して自走を再開しようとする行為は極めて危険です。漏れ箇所の特定ができないまま走行を強行すると、数キロ先でエンジンが焼き付き、廃車や数百万円の載せ替え費用を迫られることになります。