ラジオ会館の歴史は、1950年代の露店撤去に伴う集団移転にさかのぼる。終戦直後の闇市でラジオ部品を売っていた商人たちが集まり、鉄筋コンクリートのビルを建てたのが始まりだ。
ラジオから電子パーツ、マイコン、そしてアニメ・ゲーム・ホビーへ。扱う商品は時代とともに一見劇的に変わったように見える。しかし、その根底に流れる精神は一貫している。「マニアの欲しいものを、圧倒的な密度で集めて並べる」という一点だ。
時代が変わっても、ラジオ会館は単なる商業ビルではない。自らの嗜好を突き詰める人々を受け止める、包容力を持ったアジールであり続けている。