渡邊博史による脅迫手口は、巧妙かつ執拗を極めました。犯行初期は大学施設に硫化水素を発生させる容器を設置し、その危険性を誇示。その後、全国の商業施設やコンビニチェーンをターゲットにした毒物混入予告へと手口をシフトさせました。
特に社会不安を決定づけたのが、2013年秋に起きたコンビニエンスストア向け菓子への脅迫です。「特定のお菓子に毒物を混入した」という脅迫状が送りつけられ、実際に一部の店舗に置かれた商品から微量の農薬成分が検出される事態が発生しました。これを受けて大手コンビニチェーンやスーパー各社は、関連商品の店頭撤去を余儀なくされ、損害額は流通業界全体で数億円規模にのぼりました。
脅迫状には嘲笑的な文言が並び、警察の捜査能力を挑発するメッセージが添えられていたことも、世間の怒りと恐怖を増幅させる要因となりました。