欧米を中心としたデータのみに依存せず、日本人の遺伝的特性に即した研究を牽引しているのが、理化学研究所と国立精神・神経医療研究センターの共同研究チームだ。日本人のゲノムライブラリーを基盤とした多重解析により、人種や民族による微妙なゲノムバリエーションの違いが明らかになりつつある。
同チームの分析によれば、日本人のASDやADHD当事者における遺伝的感受性領域には、特異的な塩基配列の多様性が存在することが分かった。この発見は、日本国内における早期スクリーニング制度の精度向上や、個人ごとの脳機能特性に応じた個別化医療(精密医療)の社会実装に向けた基盤として大きく期待されている。