いま会場内を闊歩する層の厚みを変えたのは、間違いなくZ世代やミレニアル世代の若者たちだ。2000年代初頭の裏原宿系スニーカー、90年代の企業ノベルティTシャツ、あるいはバブル期の重厚なカセットデッキ。親世代が「ただのゴミ」として投げ出した品々が、彼らにとっては垂涎のアーカイブピースとして息を吹き返す。
「メルカリで検索しても出てこないタグや、型番すら不明の怪しい服を見つけるのが最高に面白い」——原宿の古着屋に通い詰めていたという20代前半の男性は、足元に積まれた茶色い箱の底から、色褪せたユーロワークジャケットを引っ張り出して笑った。スマートフォンの画面をタップして買う体験にはない、「掘り当てた」という手応え。タイパやコスパを突き詰めた社会の反動が、この埃っぽい宝箱の山へと若者を突き動かしている。