爪割れや副爪に悩む人がインターネットで検索した際、最も多く遭遇する誤った情報が「根元からピンセットで引き抜けば新しい綺麗な爪が生えてくる」という俗説です。これは医学的観点から見て、極めてリスクの高い行為と言わざるを得ません。
副爪の基部は真皮層近くの組織と強固に結合しています。力任せに引き抜くと健康な皮膚組織まで引き裂かれ、皮下出血や激しい炎症を招きます。さらに恐ろしいのは、刺激を受けた爪母や角化細胞が「外部からの強い攻撃を受けた」と感知し、生体防御反応によって以前よりも大きく硬い角質(副爪)を作り出してしまう点です。自己処理を繰り返すほど副爪は肥大化し、より深い痛みを生む負のスパイラルに陥ります。
安全に根本解決を図るなら、医療機関の受診が王道です。皮膚科では、医師が衛生的な医療器具を用いて患部を安全にトリミングする処置や、液体窒素を用いた凍結凝固療法、場合によっては局所麻酔下での小切除術が行われます。副爪の皮膚科での治療費は、炎症や痛みを伴う治療目的であれば基本的に保険適用となり、3割負担の場合で初診料を含めておおむね1,000円〜3,000円程度で収まります。一方、医療行為を行わないネイルサロンやフットケア専門店では自費診療(1回あたり数千円)となるため、強い痛みや赤みがある場合は迷わず保険医療機関を選ぶのが賢明です。