親の信仰によって自らの人生を大きく狂わされたと訴える「宗教二世問題」は、天理教においても極めて深刻な社会問題として影を落としている。幼少期から教義の厳格な実践を強制され、世俗の娯楽や教育の機会を制限された二世信者たちの苦しみは計り知れない。
「物心ついた頃から、給食費や学費すら滞納するほど親が教団へ全財産を注ぎ込んでいた」。ある30代の元二世はそう振り返る。高校進学を諦めさせられ、教団関連の寄宿舎で過酷な共同生活を強いられた末に精神のバランスを崩したという。家庭崩壊、経済的困窮、そして社会へ適応できない孤独感。親の過激な信仰が子どもの基本的人権を奪う構図が、数多くの家庭で静かに進行している。