確実に収穫量アップのコツを掴むためには、下から上へと段階を踏んだハサミ入れの手順を頭に叩き込む必要があります。現場で実践されている「下・中・上」の3層アプローチを解説します。
ステップ1:株元から5節目までの完全除去(下葉かき時期の見極め)
苗を植え付けて活着後、つるが伸びてきたら、まず地面から1節目から5節目(高さ約30〜40cm)に生えてくる「子づる」「花芽(雌花・雄花)」をすべて手で小さいうちに掻き取ります。この時期に実をつけさせると株元に負担がかかり、根の張りが止まってしまいます。また、土跳ねによる泥汚れや泥はね病原菌を防ぐため、黄色に変色し始めた古い下葉を切り落とす下葉かき時期は、主枝に着果が始まったタイミングから週に1〜2枚ペースで段階的に行います。
ステップ2:中段(6〜15節)の子づる整枝方法
6節以降から勢いよく伸び出す脇芽が「子づる」です。ここでの子づる整枝方法の定石は、「雌花を1つ確認し、その先の本葉を1枚(あるいは2枚)残して先端を摘芯する」というルールです。子づるの先端を切ることで、その1節についたきゅうりへ一気に養分が集中し、まっすぐでみずみずしい秀品果が育ちます。葉を1枚残す理由は、その葉が光合成を行い、すぐ隣の実を太らせる「専属エンジン」として機能するためです。
ステップ3:上段(16節以上)と孫づるの止め方
親づるが支柱の先端に達したら生長点をカットして親づる摘芯を完了させます。すると、摘芯した子づるの葉の付け根から、今度は「孫づる」が勢いよく吹き出してきます。この孫づるの止め方も子づると同様、基本は「葉1枚を残して先を止める」か、株の茂り具合を見て混み合っている部分は基部から間引きます。主枝の先端付近から出る強勢な子づるは2〜3節伸ばしてから止めることで、盛夏期にも新しい葉を更新し続け、収穫期間を9月下旬まで引き延ばすことが可能になります。