しかし、道具選びにおいて軽さばかりに目を奪われるのは危険だ。1.5トンという定格荷重の表記には、知っておくべき「前提条件」が存在する。
日本産業規格(JIS D 8103)などの厳格な安全基準では、許容荷重に対する安全率や試験方法が細かく規定されている。だが、ネット通販上には過酷な試験をパスしていない粗悪なノーブランド品も散見される。薄すぎるアルミ板で作られた安価な製品は、荷重がかかった瞬間にフレームがねじれ、最悪の場合は車両の落下事故につながりかねない。
また、「車両重量が1.5t以下だから1.5tジャッキで車全体を安全に上げられる」という勘違いも後を絶たない。フロアジャッキは通常、フロントまたはリアの2輪(車重の約50〜60%)を持ち上げる用途で使う。ただし、傾斜地やサスペンションのストローク量によっては局所的に想定以上の負荷がかかる。信頼できるメーカーは、過負荷がかかった際に油圧を逃がすオーバーロードバルブを必ず搭載している。