毎日の通勤で利用する駅に、いつ安全柵が付くのか。これは多くの利用者にとって最大の関心事だ。現在、国が主導する「ホームドア整備推進計画」は、従来の1日あたり利用者数10万人以上の主要駅から、3万人以上、さらには盲学校や特別支援学校の最寄り駅といった地方・中規模駅へと対象を一気に拡大している。
首都圏の大動脈を握る東日本旅客鉄道株式会社(JR東日本)は、山手線や京浜東北線の主要駅にとどまらず、横浜線、南武線、中央・総武線各駅停車などへの導入スピードを急激に引き上げた。従来型の大規模工事を見直し、構造を簡素化したスマート型を標準採用することで、1駅あたりの工期を数か月からわずか数週間単位へと圧縮している。
一方、過密ダイヤと多様な相互直通運転を抱える東京地下鉄株式会社(東京メトロ)でも、全路線での設置完了に向けた総仕上げが進む。直通先私鉄各社の車両ドア位置の違いという長年の難題をクリアし、有楽町線や東西線などの難所でも完全防護の体制が整った。今や整備計画は都市部の中枢から郊外のターミナル、そして地方中核都市の要衝駅へと着実にその裾野を広げている。