2曲の主題歌がなぜこれほどまでに視聴者の心を捉えたのか。その理由は、両曲の歌詞がドラマの登場人物たちの心理状態や未熟な若者たちの葛藤と見事にシンクロしていた点にあります。
King & Prince「Mazy Night」:迷宮を切り裂く意志とサスペンスの融合
「Mazy Night」というタイトルが示す通り、この楽曲は「出口の見えない迷路のような夜」をモチーフにしています。警察学校という閉ざされた規律の中で、自分たちの無力さに打ちのめされながらも真実を求めてもがく快と次郎の姿そのものです。重厚なストリングスと硬質なビートの上で歌われる「真実の扉を開く」という意志は、劇中で繰り広げられる過酷なアクションや緊迫の潜入捜査と完全な調和を見せました。
Sexy Zone「RUN」:泥臭い絆と再起を賭けた疾走感
一方の「RUN」は、ストレートな言葉で「信じた道を諦めずに走り抜くこと」を歌い上げたアンセムです。中島健人自身が当時のインタビューで「この曲はグループの新たな幕開けであり、ドラマのバディの絆そのもの」と語ったように、「止まらないで 止まらないでよ」と泥臭く叫ぶボーカルワークは、警察官未満の学生2人が傷だらけになりながら現場へ駆けつける情景をエモーショナルに増幅させました。
また、劇伴音楽を手掛けた作曲家・木村秀彬によるオリジナル・サウンドトラックも欠かせない要素です。緊迫したストリングスや重厚なシンセサイザーによるBGMが劇中の不穏な空気を醸成し、要所で鳴り響く2つの主題歌への橋渡しとして機能していました。