長崎特有の「急坂」と「階段」。これが長年の住み替え理由であり、高齢住民にとっての最大の障壁だった。だが、現在のダイヤランドではその常識が覆りつつある。
地元自治会と交通事業者がタッグを組み、2026年末から導入された小型自動運転EV「グリーンスローモビリティ」が、細い路地や傾斜地を網の目のように巡回する。買い物袋を抱えた80代の女性は「以前は坂道を降りるのが億劫で引きこもりがちだったが、今ではワンタップで玄関先まで迎えが来る。毎日の外出が楽しみになった」と笑顔を見せる。停留所までの徒歩移動を激減させたこの足回りの改革こそが、コミュニティに再び血を通わせた最大の原動力だ。