だが、冷静な統計学的視点に立てば、この現象の真相はきわめて明快だ。当時の東原亜希さんはトップモデルであり、人気タレントとして日々の出来事やライフスタイル、購入した商品などを頻繁にブログに投稿していた。年間数百本から数千本におよぶ投稿を行っていれば、その中のいくつかが後から社会的ニュースやトラブルと結びつくのは確率論的に当然の帰結である。
心理学でいう「確証バイアス」がここに強く作用した。人々は「ブログに書かれた後に起きた不幸」だけを記憶に強く焼き付け、「何事も起きなかった日常の投稿」は無意識に忘却する。さらにネットユーザーがこじつけや後付けの理由を発見して拡散することで、「呪われたブログ」という壮大なストーリーが補強されていったのである。