香雲館の最大の特徴は、全10室すべてが異なるコンセプトと間取りで設計されている点にあります。日本古来の伝統工芸や雅な茶室文化を現代の快適性と融合させた客室は、足を踏み入れた瞬間に別世界へと誘われるような凛とした空気に満ちています。漆塗りの柱、繊細な欄間、職人の手仕事が光る障子など、細部にまで日本の美意識が散りばめられています。
滞在の満足度を決定づけているのが、すべての部屋に備えられた客室露天風呂(または半露天風呂)です。檜(ひのき)の芳醇な香りが漂う湯船や重厚な陶器風呂、自然石を配した岩風呂など、部屋ごとに異なる湯浴み空間が用意されています。誰にも邪魔されることなく、刻々と移ろう上州の山景色を眺めながら湯に浸かる時間は、まさに至福のひとときです。
伊香保温泉には、鉄分を豊富に含み茶褐色に輝く「黄金の湯(こがねのゆ)」と、近年湧出した透明でやわらかな「白銀の湯(しろがねのゆ)」という2つの源泉が存在します。香雲館では、館内の大浴場やスパ施設においてこれらの名湯を存分に楽しめる工夫が凝らされており、温泉通からも高い評価を集めています。