この前衛的な取り組みの背景には、世界的な大ヒット作『シンプソンズ』の生みの親として知られるマット・グレイニングの強い影響が存在する。彼が手掛けた名作SFコメディ『フューチュラマ』に登場する型破りなロボット、ベンダー。アルコールを燃料として稼働する彼のキャラクター像が、まさか本物の日本酒文化と共鳴することになるとは、誰が予測できただろうか。
さらにクリエイティブチームを統括するベンダー・スミス氏らの手によって、作品の持つシュールでユーモアあふれるSFコメディの世界観がリアル空間に見事に落とし込まれた。エッジの効いたグラフィックと先進的な空間デザイン。海外のアニメファンと日本酒ファンが同じカウンターでグラスを交わす光景は、まさに作品世界が現実に飛び出してきたかのような錯覚を覚えさせる。