世間で囁かれる「訓練で後天的にショートスリーパーになった」という噂の真相はどこにあるのか。神経科学や睡眠医学の最新知見によれば、成人後に遺伝的な睡眠必要量を根本から変えることは極めて難しいとされる。遺伝的に必要な睡眠時間が7〜8時間である人が、気力やカフェインに頼って3時間睡眠を続けても、それは単なる「睡眠不足の慣れ」に過ぎない。
ショートの習慣を身につけたと主張する人々のなかには、短時間の昼寝(パワーナップ)を上手に応用して覚醒レベルを保っているケースもある。しかし、それは体質そのものがスリーパーとして変化したわけではなく、睡眠の取り方を工夫しているだけに過ぎないのだ。