ふたりの出会いは、海外で使われていたマッチングアプリだった。芸能人という肩書きを一切捨て、一人の女性として登録したプロフィール。そこに届いたのが、当時ロサンゼルスを拠点にデザイン関連の仕事に携わっていた14歳年下の一般男性からのメッセージだったという。
当初、相手は彼女が日本の有名タレントであることを全く知らなかった。だからこそ、カメラのレンズを通さない素顔の「新山千春」として飾らない会話を重ねることができたのだ。時差がある中でメッセージをやり取りし、やがてオンラインでのビデオ通話へと発展。画面越しに見せる彼の誠実な眼差しと、自分の話を静かに聴いてくれる深い包容力に、彼女の心は少しずつ解きほぐされていった。
初めて実際に対面を果たした際、彼は長距離移動の疲れも見せず、明るく爽やかな笑顔で現れた。写真や画面越し以上に温かな雰囲気を纏う彼に対し、彼女は「この人となら、どんな遠距離であっても歩んでいける」という直感を抱いたという。知られざる交際の始まりは、現代的なツールが手繰り寄せた純粋な心の引き寄せ合いだった。