今作の真骨頂は、脇を固めるベテラン陣の圧倒的な層の厚さにある。演劇界の第一線で長年活躍してきた巨匠たちが勢ぞろいし、物語の背景に深い陰影とリアルな手触りを与えている。彼らが画面に存在するだけで、作品の説得力が何倍にも跳ね上がるのは言うまでもない。
中でも異彩を放つのが、主人公と対立する謎の男を演じる個性派俳優だ。狂気と切なさが同居する怪演は、早期試写を観た関係者の間でも「鳥肌が立った」と絶賛されている。単なる悪役に留まらない複雑な人間ドラマを彼がどう展開させるのか、映画ファンの期待は高まるばかりだ。