ユマニチュードは、1979年にフランスの体育学者であるイヴ・ジネスト(Yves Gineste)とロゼット・マレスコッティ(Rosette Marescotti)の2人によって考案されたケアメソッドです。フランス語の「人間(Humain)」と「態度(Attitude)」を組み合わせた造語であり、「人間らしさを取り戻す」「あなたは大切な存在であると伝え続ける」という哲学に基づいています。
従来の介護が「業務(着替え、清拭、配膳など)をいかに効率的に終わらせるか」に傾倒しがちだったのに対し、ユマニチュードは「相手との絆を結ぶこと」を最優先に置きます。ケアを受ける側が「攻撃された」と感じることで生じる興奮や抵抗を根本から防ぎ、人間関係の再構築を目指す点に最大の特徴があります。
日本への導入は、内科医の本田美和子氏がフランスのジネスト氏のもとで直接学び、2014年頃から臨床現場での検証と普及活動をスタートさせたことが契機となりました。2026年の現在では、一般社団法人日本ユマニチュード学会を中心に、医療・介護施設への体系的な研修プログラムが標準化されています。