ふたりの関係は、スポーツ界における最も苛烈なライバル関係のひとつとして語り継がれている。かつて連勝街道をひた走る日本人に立ちはだかったのが、アメリカの絶対王者ジョーイ・チェスナットだ。ふたりの激闘は常に世界中のメディアを賑わせ、互いの存在が双方の能力を極限まで高め合ってきた。
しかし、契約問題や団体の規約変更が影を落とし、ふたりの直接対決は長年にわたり実現しなかった。ファンが長年焦がれ続けた「真の決着」――それを果たさないままリングを去ることは、彼らににとっても不本意だったに違いない。そしてついに実現したのが、特別ライブイベント『チェスナットVS小林: 決着の未消化試合』である。
ルールは極めてシンプル。オールフランクス(牛皮なしホットドッグ)を10分間でどれだけ平らげられるか。制限時間が進むにつれ、会場の空気は息をのむ緊張感に包まれた。15年間の沈黙と確執、そして互いへの敬意が交錯するその瞬間、観客が見たのはノスタルジーではなく、現代最高峰のスポーツパフォーマンスだった。