eスポーツを取り巻く経済圏は急拡大を続けています。2026年における世界のeスポーツ市場規模は2,500億円(約18億ドル)超と推計され、グローバルの観戦者人口は6億人を突破しました。収益の柱はゲームメーカーの自己資金だけでなく、大手自動車メーカーや飲料ブランド、金融機関などによるスポンサーシップ収入、世界配信の放映権、チケットおよび関連グッズの売上など、プロスポーツビジネスと全く同じ構造を誇ります。
一方、かつて「ゲーム大国でありながらeスポーツ後進国」と揶揄された日本市場も劇的な変貌を遂げました。国内市場規模は200億円を大きく超える水準に達しており、大手通信キャリアやキー局が相次いでチーム運営や大会配信に参入しています。
日本で長年ネックとなっていたのが、高額賞金を巡る法的な壁でした。過去には以下の法律が参入障壁とされていました。
- 景品表示法:ゲーム購入を条件とした大会の賞金が「顧客を誘引するための景品」とみなされ上限(10万円等)に抵触する懸念
- 風俗営業適正化法(風営法):ゲームセンター等での賞金提供の制限
- 刑法(賭博罪):参加費をそのまま賞金の原資に充てることの違法性
しかし、JeSUによるプロライセンス制度の整備や消費者庁・関係省庁へのノーアクションレター(法令適用事前確認手続)の提出を経て、「プロの仕事に対する報酬(労務の対価)」や「第三者スポンサーによる賞金拠出」スキームが確立。現在では国内大会でも優勝賞金数千万円から1億円規模の公式大会が合法的に開催されています。