この一連の動きの背後で最も強力な影響力を行使しているのが、VisaやMastercardといった国際決済ブランドだ。彼らは独自の規約を盾に、加盟店であるプラットフォームに対して高リスクなコンテンツの排除を要求し続けている。決済手段を遮断されることは、あらゆるWebサービスにとって事実上の死刑宣告を意味する。
問題は、これらの決済巨頭による規制基準が、各国の法律や法制上の合意を経ないまま一方的に適用される点にある。法的に違法ではない表現であっても、民間企業であるクレジットカード会社の「リスク回避方針」によってオンライン上から抹消されてしまう。国家の法律よりも金融ブランドの規約が上位に君臨するこの構図は、デジタル経済における新たな検閲システムとして強い懸念を呼んでいる。