バーガーキングのSNS戦略を語る上で避けて通れないのが、伝説的な「縦読み感謝状」比較広告プロジェクトだ。近隣の競合店が閉店する際、一見すると長年のライバルを労う心温まるポスターを掲出しながら、文章の頭文字を縦に読むと皮肉たっぷりなメッセージが浮かび上がるという仕掛けは、日本中を騒然とさせた。
この比較広告の手法は、単なる嫌がらせではなく高度なユーモアとしてSNSユーザーに受け入れられた。ポスターの写真がX (旧Twitter)で瞬く間に拡散され、地上波のニュース番組まで巻き込む巨大なパブリシティ効果を生み出したのだ。他社をけなし落とすのではなく、クスッと笑えるウィットで自社の存在感を焼き付ける。これこそが同社のゲリラマーケティングの真骨頂であり、大手ブランドが挑戦しづらい領域へ果敢に踏み込むストリート感覚の強みである。