沿岸や船釣りにおいて、ヒラメとカレイはターゲットとしても全く異なるアプローチが求められます。この釣り方の違いと仕掛けの差は、両者の捕食メカニズムを忠実に反映しています。
ヒラメ釣りでは「ヒラメ40秒」という有名な格言があります。生きたマイワシを針に掛けて海底付近を泳がせる泳がせ釣り(ノマセ釣り)やルアー(メタルジグ・ワーム)を用いますが、獰猛なヒラメであっても小魚を反転させて頭から完全に飲み込むまでには一定の時間を要します。最初のアタリがあっても即座に合わせず、竿先が完全に引き込まれるまでじっくり待つ緊張感がヒラメ釣りの醍醐味です。
対するカレイ釣りは、天秤仕掛けにオモリと複数の針を付け、イソメやアオイソメを房掛けにして海底に這わせる「投げ釣り」が王道です。砂泥底を小突いて砂煙を上げ、カレイの好奇心を刺激してエサを吸い込ませます。アタリは竿先を小刻みに震わせる独特のシグナルであり、海底の形状を読みながら「置き竿」でアタリを待つゲーム性が特徴です。